健康を維持しながら仕事を効率的に!残業中の賢い夜食の取り方。

残業がつづくことで不健康な食生活になっていませんか?

残業中の夜食について、健康にはよくないけれども、ついついやってしまいがちな習慣が大きく2つあります。

それは「空腹のまま作業をすること」と「お菓子を食べて空腹を紛らわすこと」です。

「勤務中に夜食をとる時間がもったいない」と空腹のまま仕事をして、夜食は深夜のコンビニ弁当や、かんたんなおつまみで済ませてしまう。同僚とお菓子をもちより、残業の合間に作業をしながらポリポリ食べる。こういった夜食の取り方、皆さんにも身に覚えがあったりするのではないでしょうか。

残業が多いビジネスマンにとって、夜食との付き合い方は非常に難しいものですが、こういった食習慣ははっきり言って健康によくありません。それだけならまだしも、実は夜食の取り方が仕事の作業効率にも大きな影響を与える可能性もあります。

残業における夜食の取り方の正しい知識を身につけて、健康を保つのはもちろん、仕事の効率も向上させましょう

というわけで、忙しいビジネスマンのための夜食のとり方について解説していきます。

空腹のままの作業が残業時間に影響する

「食べる時間がもったいない」といって、空腹のまま仕事を続けるビジネスマンは多いのですが、空腹は作業の効率を悪くします。その理由は、ずばり身体の血糖値の低下です。

脳細胞は、血液中の糖分をエネルギーとしています。つまり血糖値の低下はエネルギーの不足。脳細胞に栄養が行き渡らずに頭の回転が遅くなります

実際に、空腹になるとイライラしてしまったり、集中力が続かないという方も多いのではないでしょうか。

ただでさえ「早く帰りたい」という焦りがある中で、集中力の低下は仕事のミスにもつながります。

早く帰るために食事を我慢しているつもりが、仕事がはかどらずミスをしてしまう。そういった時間の使い方が一番もったいないと思いませんか?

残業中のおかしも集中力低下の原因に

残業の合間におかしを食べることで空腹を紛らわせる人も多いのですが、空腹対策におかしをたべることも作業効率の低下につながります。

おかしによく使われている砂糖や小麦粉をお腹いっぱいになるまで摂取すると、急激に血糖値が上がってしまいます。血糖値の上昇はエネルギー補給としては必要ですが、血糖値の急激な上昇は結果的にだるさ、眠気などを引き起こす原因となるので注意が必要です。

通常、体内の血糖値はインスリンの働きにより一定に保たれています。しかし、偏った食事や多量の糖質接種などで血糖値が急激に上がると、それを抑えるために体内でインスリンが過剰分泌され、今度は急激な血糖値の低下をひき起こします。

結果的に体内は低血糖と同様の状態となり、倦怠感や眠気を感じてしまうのです。

それをのぞいても、夜間のおかしは糖尿病や肥満などの生活習慣病にもつながりやすいので、健康面でも避けたほうがいいでしょう。

忙しいビジネスマンのための夜食のススメ

食生活が不規則になりやすいビジネスマンにおすすめの夜食のとり方を解説していきます。

深夜の食事は脂質を控えめに

夜22時以降の食事では、脂質を抑えることと、ビタミン、ミネラルをとることが大切です。

脂質が多い食事として、揚げ物、炒めもの、乳製品、ナッツなどがあげられます。

実は、寝る前の遅い時間に取った脂質は昼間に比べて約20倍も脂肪細胞になりやすいんです。

実は体内にはBMAL1(ビーマルワン)というタンパク質があり、脂肪をため込むための酵素を増やす働きがあります。

そのBMAL1は、時間帯によって増減するのですが、15時ごろがいちばん少なく、22時から深夜2時がピークです。

そのため、22時から深夜2時に脂質をとってしまうと、いつも以上に身体の脂肪になりやすいのです。

帰宅後、どうしてもなにか食べたいという場合は、ビタミンやミネラルが豊富な海藻や果物を意識して摂りましょう。

エネルギー代謝にはビタミンが大事

ビタミンは体内の炭水化物などを円滑にエネルギーに変える働きがあるため、ビタミンが不足するとエネルギー代謝が行えず疲労感の原因になります。

とくに現代人はビタミン不足が指摘されていると同時に、過度な疲労感が半年以上つづき慢性疲労症候群と診断される人も増えています。事実、慢性疲労症候群になった患者に、ビタミン剤を投与することで改善することも多いんです。ビタミンがいかに大切かがわかりますね。

豚肉にも疲労回復のビタミンB1が多く含まれていますが、深夜に食べるには脂質が多いので脂分のすくないミンチを選ぶことをおすすめします。

ストレスの多いビジネスマンだからこそ、ビタミンはしっかり補っていきましょう。

就寝時間の2時間前には食事を終わらせておく

さきほど22時以降の食事は脂肪を体内にためやすいという話をしましたが、深夜の食事を避けたい理由は他にもあります。

満腹の状態で就寝すると消化管が働くため睡眠が浅くなり、翌日に疲れを引きずってしまうのです。

「お腹がいっぱいになったら眠たくなるのに」と思った方もいるかと思いますが、満腹になるとレプチンというホルモンが分泌され消化管の動きを活発にします。

その際に、催眠効果があるため満腹になると眠く感じるのですが、レプチン自体には身体や脳を休ませる効果があるわけではないので、睡眠の質はさがってしまいます

食後から胃腸の働きが落ち着くまでの時間はだいたい3時間程度。内臓も休ませて睡眠の質をあげるためにも、就寝前の満腹は避けた方がいいでしょう。

分食で上手にカロリーコントロール

残業が多いビジネスマンには「分食」をおすすめします。

空腹のまま仕事をすると効率がさがり、深夜の食事は健康面でよくありません。

軽い夜食を会社で食べ、帰宅後の食事を減らすように分食することで効率と健康に配慮することができます。

特に深夜の食事に避けたい栄養素を、早い時間のうちに分食でとっていきましょう

例えば炭水化物。適度な糖分を摂取することは、脳にエネルギーを行き渡らせ、頭の回転をよくします。

おにぎりやサンドイッチ、フルーツなどを早めの夜食に取り入れるといいでしょう。

中でもバナナは夜食におすすめです。

バナナの甘味を構成する果糖は、ショ糖やブドウ糖などに比べて血糖値を急激に上げにくい性質を持っています。また、バナナには、消化促進作用を促す食物繊維や、貧血を予防する葉酸、抗酸化作用のポリフェノールなど、日々不足しがちな多くの栄養素が入っているんです。

カロリーとしては、お茶碗半分ほどの白ごはんと同じくらいなので、カロリー計算の際の参考にしてください。

また、タンパク質も夜食のタイミングで摂取しておきましょう。

タンパク質は、血液や筋肉をつくる大事な栄養素ですが、カロリーが多いものも多く、消化の時間もかかります

就寝時間前にたべると、翌日の胃もたれの原因にもなりやすいので、早めの夜食のタイミングで取り入れることが理想です。

ラーメンをたべるならたまごをのせる。ご飯だけではなく肉類がはいっている丼ものにする、具だくさんのスープも一緒にとるなどで、炭水化物とタンパク質の摂取ができます。

これらは、外出先でも摂取しやすい食事かと思います。

ただ、分食で気をつけたいのは、満腹にしないことです。

夜食で満腹にし、帰宅後も食べてしまう、晩酌してしまう場合は、カロリーを摂りすぎてしまう原因になったり、食事が偏る原因にもなります。

それでも「食べる時間がもったいない」という方は、プロテインバーなどの栄養補助食品を常備しておくといいでしょう。

また、夜にタンパク質を摂取したい場合は、炒めものや揚げ物ではなく、ツナ缶やサバ缶、お刺身、ちくわなど脂分のすくないものがおすすめです。

それらと一緒に、ビタミン、ミネラルが豊富なお惣菜や野菜スープなどを2~3種類摂取すると、余分な脂質を避けながら必要な栄養をとることができます。海藻サラダ、野菜、きのこ類などを意識的にメニューに取り入れましょう。

福利厚生で夜食を提供する会社も

最近は会社の福利厚生として夜食を提供している会社も増えています。

会社側が社員の健康管理に配慮することを「健康経営」と呼び、国も後押ししているので、あなたの会社でもそのような福利厚生がないか確認してみるといいでしょう。

ここで少し、夜食に関する福利厚生についても解説しておきます。

「夜食」といっても、夜勤などの就業時間内でたべる夜食と、残業による就業時間外の夜食で扱いが変わります

就業時間外の残業の場合は、現物支給が基本となり非課税となります。

会社がお弁当を支給したり、社内にストックの惣菜を置いておくなどがそれにあたります。

社内に食堂がない、会社で現物を準備することが難しいなどの場合は、現金の支給も認められていますが、その場合は課税対象となります。

上手な夜食の取り方は忙しいビジネスマンの味方になる

最後にこれまでの話をまとめます。

・空腹になると血糖値がさがり頭の回転がさがるため、空腹を我慢して仕事を続けることは逆効果。

・間食におかしを食べることも、だるさの原因になる。

・22時以降に脂質をとると肥満の原因になるため、夜間の脂質摂取は避ける。

・ビタミン、ミネラルは、疲労回復に大事な栄養素のため意識的に摂取する。

・満腹の状態で就寝すると睡眠が浅くなり、疲労感の原因になるため、就寝2時間前の食事は控える。

・分食を取り入れて、残業中に炭水化物、タンパク質を摂取するようにする。

・バナナは栄養価がたかく、速やかなに血糖値をあげることから夜食におすすめ。

・福利厚生で夜食を提供する会社もある

上手な夜食の取り方をマスターすれば健康を大切にしながら作業効率をあげることができます。

食事の摂取時間やメニューの選び方、深夜との文食など、少しの工夫が日々の健康や疲労感の改善に大きく影響します。

残業が多いビジネスマンにこそ、今回ご紹介した内容を参考に夜食の取り方を見直してみてはいかがでしょうか。

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